サイトアイコン 山あり谷あり海外移住記

自分で言いなさい

今日は娘の学校の出来事についてお話しします。

娘のクラスに、ややストーカーちっくな男の子がいます。

娘は Kindergarten(幼稚園)、Grade1、Grade2 の現在に至るまでずっと同じクラスで、これまで本当にその子には悩まされて来ました。

無視しても駄目、怒っても駄目、先生に叱ってもらっても駄目、友達に守ってもらっても駄目、とにかく毎日毎日、娘につきまといます。

問題行動の多い子で、他の児童ともトラブルを起こし、しょっちゅう校長先生にも呼び出されて叱られているようですが、とにかく何をしても改善されません。

「無視しなさい」

「すぐに助けを呼びなさい」

「一切優しくしないこと」

「嫌いだということをはっきり伝えること」

と、私も思いつく限り色々とアドバイスして来ましたが、ここにきて娘は、本当に疲れ切ってしまったようです。

普段は楽しく学校に通い、仲の良いお友達や先生の話をたくさん聞かせてくれるのですが、時々、

「ママ、R子ちゃんは、いつまでA(その男の子)と一緒のクラスなんだろう・・?」

と涙ぐみながら訴えて来るようになりました。

実は Grade1 の時、娘はその子から危険な暴力を振るわれる事件があり、校長先生にも直談判して、クラスを離してもらえないか頼んでみたことがあるのですが、その時は、娘とその子がいるクラスは、勉強がゆっくりのクラスだったため、娘を別のクラス(勉強が進んでいるクラス)に入れると、娘が苦労すると説明されました。

それならば仕方がないと思い、娘にも言い聞かせましたが、勉強の進み具合でクラスを分けていたのは Grade1 の時だけで、今の Grade2 では、その様なクラス分けはしていないようでした。

でも私は現地校にママ友が一人もいないので、本当のところは分かりません。

ただ、毎日付き纏われる娘の心労がピークに達しており、さすがに Grade3 でも彼と同じクラスだったら、娘には本当に辛い毎日になるだろうと感じました。

しかし、特定のお友達とクラスを分けるように学校にお願いする、というのは、親としては最後の最後の手段です。

何とか他に娘自身でできることはないか?と私も考えてみました。

「R子ちゃんの気持ちは良く分かるけど、誰だって苦手な子はいるし、でもそれを親が全部『あの子と同じクラスにしないでください』って学校にお願いしていたら、学校はめちゃくちゃになっちゃうよね?」

「うん・・。」

娘は今にも泣き出しそうな顔になりました。

「ママから先生に言うことはできないよ。でも、R子ちゃんが、自分で先生に伝えることはできるよね。もう英語でちゃんと話せるでしょう?」

娘は、はっとした表情になりました。

「R子ちゃんが先生に言うのは問題ないんだよ。自分の気持ちをちゃんと伝えるのはとても大事なことなんだから。先生がR子ちゃんにどう答えてくれるか、見てみようよ。どうかな。自分で先生に言えるかな?」

娘は少し考え込みましたが、意を決して答えました。

「R子ちゃん、先生に手紙を書く!」

そして自分で便箋と封筒を用意すると、あっという間に一枚の手紙を書き上げました。

リュックに入れる前に私は一応手紙を確認してみたのですが、

I had a hard time to be with A..

から始まる、とても真剣な文面に驚きました。

自分は幼稚園から今まで、ずっとAと同じクラスで苦労して来たこと、そしてAから言われた理不尽な言葉などが書き連ねてあり、手紙の最後には、

「C(親友の女の子)とは、Grade3,Grade4,Grade5,Grade6 もずっと一緒にいたいです。」

ともう一つのお願いもしっかり書いてありました(;´∀`)

内容次第では、先生に渡すのはやめようと思っていたのですが、もちろん英語のスペルミスや文法の不十分な箇所はあるものの、意外に論理的な文章になっており、彼女の気持ちが十分伝わるものだったので、後は先生にお任せしようと思い、娘に持たせました。

やがて学校から帰って来た娘に

「手紙、ちゃんと先生に渡せた?」

と聞くと、

「うん。『分かった。』って言ってくれた。」

と言うではありませんか!

私はてっきり、先生から何とか頑張るよう説得されるものだとばかり思っていましたので、

「えっ!本当に!?先生は何て言って来たの?」

と詳しく聞いてみました。

まず、先生は、

「これは誰が書いたの?」

と確認して来たそうです。

何となく分かります。

親が裏にいるかと思いますよね、普通・・。

しかも、結構しっかりした文章だったので、尚更、親のお膳立てがあったと先生も考えられたのだと思います。

もちろん、先生に言うように仕向けたのは私ですが、私は一切、作文にはノータッチです。

娘が、全て自分で考えた言葉で書いたものです。

「私が書きました。」

と娘が答えると、手紙を読み終えた担任の先生は、

「分かった。Grade3 の時にクラス替えがあるから、できるだけ頑張ってみます。これは校長先生に見せるために預かるわね。」

と言ってくれたそうです。

娘曰く、

「本気の顔だった。」

と。

私は思いも寄らない展開にびっくりしましたが、思い切って、娘から先生に自分で伝えさせて本当に良かったと思いました。

そして、その手紙をしっかりと受け止めて返事を下さった先生にも心から感謝しました。

先生は、その男の子がいつも娘に意地悪をしているのは当然知っているので、娘が手紙を書いて来たことは、深刻に受け止めて下さったのかも知れません。

校長先生も、一度私達夫婦とその子の件で面談もしているので、認識は持たれているはず。

これは、もしかしたら、奇跡が起きるかも知れない・・!!

もちろん、学校のクラス分けのポリシーや各種事情により、またその子と同じクラスになる可能性も、当然あると思います。

でも、今回、思い切って娘に自分で伝えさせたことで、私も子供が自分で発信する重要性を学べましたし、娘自身も、何かしら自分自身で行動に移すことの大切さを感じられたように思います。

は~、これまで頑張ってきた娘のためにも、次年度はあのク〇ガキと離れ離れになるといいなぁ・・(;´д`)

オホホホ、お口が滑ってしまいましたねっ(でも訂正しない)

ほんと私も、あの子にはいい加減疲れたよ~~~

はてさて、娘の運命やいかに。

モバイルバージョンを終了