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私が見たイギリスの配達事情

今回は、(あくまで)私が見たイギリスの配達事情についてお話します。

何故、イギリスに住んでいるときにこのブログを始めなかったのだろう!!と強烈に後悔するほど、私のイギリス生活はトラブルてんこ盛りでした。ブログ的に言うと、ネタてんこ盛りでした。

どれだけイギリスに泣かされたことでしょう。
現地でできた友人(国際結婚した日本人女性)のイギリス人の義理家族からも度々心配されるくらい、私のイギリス生活は波乱に満ちていました。

私のイギリス生活は2014年11月~2016年12月までのわずか2年2ヵ月足らずでしたが、そんな短期間に起きた様々なトラブル(ネタ)を、これから少しずつ公開して行こうと思います。

まずは、イギリスの配達事情から。
日本とかなり違って戸惑うことが多かったのですが、慣れてみると助かる部分もありました。

■配達日時の指定ができない

​​まず、基本的に、日にちの指定ができません。
こう言うとお分かりかと思いますが、日本では当たり前の時間帯の指定など、ハナから、できません。

ショップによっては日にちの指定ができるところもありましたが、その場合でも、時間の指定まではできなかったです。
また、配送日が決まった場合に、携帯にショートメッセージが届くことも多かったです。
が、配達時間までは、もちろん、教えてくれません。そんなオプションは、元からありません。

日本と違って、顧客に主導権はありません。その日の配達員の気分で、全ては決まるのです(としか思えませんでした)。

であるので、ネットで商品を注文したら、最初の配達で受け取ることができるのは幸運なパターンになります。

何しろいつ来るか分からないのですから、あまり配送日を気にしてナーバスになるのもバカバカしいです。
注文したらとにかく待つ。いやむしろ、配達日のことなど気にせず過ごすのです(最初の配達で受け取れる確率が低いため)。
再配達になった場合は日にちを指定できることは多いのですが、もちろん、時間の指定は、できません(しつこくてすみません)。

ある時、大型家具を注文したため、夫は配達日が分かると休みを取って待っていたのですが、夕方になっても一向に来ませんでした。
しびれを切らして、コールセンターに「出掛けたいので、何時頃来るかを教えてほしい」と問い合わせたところ、「はぁ?何バカな事言ってんの、家にいなさいよずっと(怒)」とお姉さんにブチ切れられました。。

友人のケースでは、配達日は分かっていたので、普通に過ごしていれば受け取れると思いきや、何と朝の6時半にやって来たそうです。
もちろん配達員に電話で起こされたわけで、まさに神出鬼没、日にちが分かっていても油断はできないのがイギリスです。

夫がイギリス人の同僚に荷物の受け取りはどうしているのか聞いたところ、やはり、休みを取って、一日家で待っているのだそうで・・・何と非生産的な受け取りか!と当初は憤慨していたものの、やはり慣れるもので、次に述べる彼らの裏技(離れ業?)もあって、次第に気にならなくなってきたのです。

■勝手に荷物を置いて去って行く​​(裏技?)

前述したとおり、受取日時の指定が出来ないため、なかなかスムーズに荷物が受け取れないのですが、さぞかし皆さんは荷物を受け取るのが非常に難易度の高いことだと思われるでしょう。
いやもちろんそうなのですが、そういうわけでもないのです。

何故なら彼らは、勝手に玄関先に荷物を置いて去って行くことがあるのです!

あぁ何という事でしょう。
普通、受け取るときに顧客のサインが必要ですよね?

勝手に置いて行かれた荷物だって、絶対にサインが必要だったはずです(ちなみにイギリスは何故か機械はすごく進んでいて、ドライバーが差し出す専用端末の液晶画面に、タッチペンでサインをします。日本のように紙の伝票にペンでサイン、というのは一度もありませんでした)。

この荷物、私が見つける前に人に持って行かれた時は、どうなるのだろう?
受け取りのサインがないのだから、私の責任にはならないよね?

などと、当初は色んな疑問が浮かんだのですが・・・
案外盗られないもので、私からのクレームが出なかったからか、味を占めたドライバーはそれ以降、100%外に放置して去るようになりました。

時々申し訳ないと思うのか、外に敷いてある玄関マットが荷物の上に載せてあったことも。
多分、荷物を隠してるつもりなのでしょうが・・・。

いや、全然隠れてないし、荷物の上に玄関マットって汚いし、そういう意味不明なことするなら、せめて一度だけでもピンポンを鳴らしてくれ~~(ちなみにこの時私は、完全に家にいました)。

しかし、ある日近所を歩いていると、ある家で、外に出してあるいくつかのゴミ箱の間に挟まれている配達物を発見しました!

イギリスでは、家ごとフラットごとアパートごとに住民専用のゴミ箱(可燃ごみ・リサイクルごみ・生ごみ・庭ごみ用など複数種類)が外に設置してあり、番地などがペンキでゴミ箱に書かれています。
そのゴミ箱とゴミ箱の間に、明らかに配達物を「ここに置いときますよ」的な感じでねじ込んであったのです。。

有り得ない、信じられない・・・!

しかし人の不幸は蜜の味とはよく言ったもので、「私より酷いことをされている人がいる!」ということが分かると、これまでの不平不満がみるみる氷解し、これ以降、外に放置されることが気にならなくなりました。

しまいには、外出先から戻って玄関前に放置されている荷物を見た時に、「あ、ラッキー!外出してる間に届いてた♪」と感じるまでにたくましく成長したのでした。

​​■勝手に近所の人に預けられる​​(離れ業?)

これも日本人には俄かには信じ難いことですが、勝手に、平気で、見知らぬ近所の人に預けられます。

ある時、不在表が入っていました。
「あ~~、今回駄目だったか!」とガッカリしながら目を通すと、「○○番の家まで取りに行け」と殴り書きが。

しばらく意味が分かりませんでした。
通りを挟んで向かい側の、3軒先の家に、何故に?

おそるおそるベルを鳴らすと、出てきた鼻ピアスのギャルは一瞬怪訝な表情をしたものの、すぐに「あーー、あんたの荷物預かってるから!」と、箱を渡してくれました。
どうやら、私が不在だったので、勝手に配達員から荷物を預かるよう頼まれたらしいのです。
次の配達先だったのか、配達員の気分で選ばれたのかは不明ですが。。

こういうわけですから、当然、私も同じフラットの人の荷物を預かったこともありますし、その逆もまた然り。
さすがに向かい側の3軒先は離れ過ぎだと思うのですが・・・

とにもかくにも、人間、困ったときはお互い様!
外に放置された荷物が盗られたときは、またその時考えればいいさー!と、かなり大らかになれたのでした。

日本の様に、時間指定までできるサービスはもちろん素晴らしいですが、そのせいで配達の現場が疲弊しているのは大きな問題になっています。特に、再配達が配達業務を圧迫しているとも。

そう考えると、あくまで配送業者の都合で配達され、不在の際は容赦なく玄関先に放置されたり近所の人に預けられることで、最短で(?)受け取れたり、近所の人と助け合ったり顔見知りになったり・・・イギリスの配達事情も、まんざら悪くなかったなぁと懐かしく思う今日この頃です。

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