サイトアイコン 山あり谷あり海外移住記

息子は病院へ、娘は学校へ

7月頭に日本に一時帰国して、

あっ

という間に一ヶ月が過ぎようとしています。

長い長い14日間の待機期間を何とか終えて、ようやく今回の帰国の目的である、息子を病院へ、娘を日本の小学校へ行かせることができました。

娘の場合、カナダの小学校が3月中旬から無期限閉鎖され、再開することなく学期末を終えて夏休みに突入したため、今回、日本の小学校に2週間だけですが通わせることは、親としての悲願でした。

実に学校に通うのは4ヶ月ぶりです。

学校が閉鎖されてから娘はすっかり家でダラダラとテレビを見たりゲームをしたりする生活に漬かりきっていたので、日本の小学校に通うのを嫌がりましたが、保育園に通っていた時のお友達も数人が進学している小学校だったため、初日の緊張も少しはほぐれたようです。

毎日元気いっぱいに学校に通っており、2週間という短い期間でも受け入れて下さった学校には感謝しかありません。

残り1週間、なるべく沢山のお友達といっぱい遊んで楽しく過ごして欲しいと思います。

そして、息子は念願の日本の病院へ!

息子の病気は日本で難病指定されている病気ですが、その専門のお医者様・病院を探すのがとても大変でした。

病院関係者でもない素人がネットの情報を頼りに検索するのも限界があり、ようやく見つけたお医者様が関西の病院だったりしました。

しかし、友人の伝手で専門のお医者様を数人教えてもらうことができ、その中で、小児科医かつ肝臓の専門医がいて、息子の難病の患者さんを抱えている病院を探し当てることができました。

持つべきものは友・・

Eさん、本当にありがとうございました!!

事前にその病院には受け入れOKのお返事を頂いていたため、カナダのお医者様の紹介状を携えて受診しました。

何とコロナの第二波を警戒して、他の患者さんのキャンセルが相次いだとかで、そのお医者様の待ち人数はゼロ!

息子だけをじっくりと診てもらえ、病気の説明も丁寧に受けることができたのです。

先生からも「今日で良かったです、いつもだったらこんなにゆっくり診ることはできませんでした。」と言われた通り、2回目に通った時には何と8人待ちでした・・(*´Д`)

息子が通った病院は小児科の中でも高度な専門医療を提供している病院ですので、おそらく軽微な症状の普通の子供は来ていないと思われます。

実際、来ている子供たちは、専門の医療を受けている子が多く、会計の時に手術の説明を受けたり入院の手続きをしたりしているお子さんもいました。

その中で、病院に行く時も帰る時も一緒になった親子がいました。

若くてとても綺麗なお母さんと、可愛い男の子でした。

その男の子は、見た目は病気とは全然分かりません。

それでも、専門の病院に定期的に通い、やはり今後手術が控えているようで、説明を受けていました。

帰り道、その親子と病院の出口から地下鉄のホームまで一緒でした。

息子は次回はカナダでの受診で、日本の病院では、年に一度、夏の帰省時にお世話になることに決まりました。

もし来月以降も日本の病院でお世話になるなら、声を掛けたかったのですが、何せ滞在が一時的なので躊躇してしまいました。

私も息子が生後5週で手術を受け、その夜に容体が急変してICUに運ばれた経験があり、子供の手術というものが親にとってどんなに不安でやるせなく、覚悟が必要か分かります。

「病院、頑張ったからご褒美ね。」と言って、病院の1階に入っているカフェでそれぞれ好きな飲み物を買って、楽しそうに話しながら帰路に就くそのお母さんと息子さんに、心の中でエールを送らずにはいられませんでした。

子供が普通に生まれて普通に育つということが、「奇跡」でしかないということを、子供の病気を通して日々しみじみと感じています。

それでもこうして、専門の治療を病院で受けることができるのも、とても恵まれた境遇なのだと思います。

その子にとって必要なケアをすることは、正常な子供でも病気の子供でも同じこと。

なので、私はもう息子の病気のことは考えず、目の前の息子の成長を喜び、家族と分かち合いたいです。

ともすれば他の健康な子供と比べて落ち込みそうになることもありますが、カナダのお医者様から言われた、「子育てを楽しみなさい。」の言葉を、折に触れて思い出しています。

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