先日、私達のワークビザが期限切れとなりました。
もちろん既にビザの更新は申請済みなのですが、新しいビザが発行される前にビザの期限を迎えてしまいました。
この場合、厳密にはノービザ状態になりますが、ビザの期限が切れる前に新しいビザの申請を済ませていた場合は、新しいビザが発行されるまでの期間、切れたビザと同条件のまま、合法的にそのままカナダに滞在することができます。
そしてこの古いビザが切れて新しいビザが発行されるまでの状態を、Implied Status(インプライド・ステイタス)と言います。
カナダに滞在する方は、観光・ワーホリ・留学・仕事などの一時滞在者と、永住権保持・カナダ人との国際結婚などの永住組に大きく分けられると思いますが、私達家族は、まだ永住権を取得していませんので、一時滞在者に当たります。
一時滞在者がビザを更新する場合、ビザの期限前に新しいビザが発行されれば良いのですが、どうしても一時的にImplied Statusになる可能性が高いため、私達家族も、そのまま滞在できるのか、子供は現地校に引き続き通えるのか、SINナンバー(社会保険番号)はどうなるのか、今現在保持している州の健康保険や受給中のカナダ子供手当(CCB)などはどうなるのか、非常に気を揉みました。
私達も政府からの情報を含めネットで色々と検索したのですが、結局は各オフィスに足を運んで担当者に直接問い合せ、ようやく実際の手続きが確認できました。
今後同じような状態になった方の参考になるよう、自分たちのケースを忘備録として掲載することにします。
まずは Implied Status を証明する書類を入手!
この肝心要の、Implied Status を証明する書類ですが、ビザの更新手続きを済ませると移民局からレターが発行されますので、それを使用します。
我が家はオンラインでビザの更新申請をしたので、使用した個人のアカウントの中にメールで通知が届きました。
届くタイミングは、申請の翌日くらいだったと思います(申請直後に発行されるレシートとは違うので注意)。
とにかくすぐに発行してくれます。
この通知さえゲットすれば、ビザの期限が切れても堂々とカナダに滞在することができるので、とても有り難いです。
ちなみに郵送でビザの申請をした場合は、郵送でレターが届くみたいです。
SINナンバー ➡ そのまま使用可能
まずはカナダで生活するに当たって、おそらく①自分の命、②パスポート、その次くらいに大事になると思われる、SINナンバーについて。
SINナンバーの詳細はここでは省きますが、オフィスに行って直接確認したところ、SINナンバーの書類にはビザと同じ有効期限が記載されていますが、ビザが失効しても、そのままSINナンバーを使用できるとのことでした。
特に Implied Status になったからといって手続きは必要なく、新しいビザが発行されたら、そのビザを持って改めてSINナンバーの更新手続きをすれば良いそうです。
まずは一安心!(;´∀`)
さぁ次行ってみよ~
州の医療保険 ➡ 延長され使用可能
カナダは日本と同じく国民皆保険制度を採用していますが、その運用はそれぞれの州政府が行っているため、補償内容も州によって異なります。
私達のケースは、現在住んでいるアルバータ州の医療保険(Alberta Health Care)になります。
アルバータヘルスケアは、手続きをすることで、90日間の延長が認められます。
まず、一時滞在者の健康保険証(Alberta Personal Health Card)には、保険証の有効期限(ビザの期限と同じ)が記載されています。
息子の場合はカナダでの出産でしたので、カナダ人扱いで、息子の健康保険証には期限はありません。
なので、私と夫と娘については、期限が切れる前にアルバータヘルスケアから郵便で次のような通知が届きました。
「もうすぐ医療保険の期限が切れるので、新しい滞在許可証のコピー(私達の場合は新しい Work Permit のコピー)を提出して下さい。提出がない場合は、医療保険が使用できなくなります。」
と。
とても親切ですね!
私達にはまだ新しいビザが発行されていないので、本来であれば、古いビザが切れた時点でアルバータヘルスケアは使用できなくなります(つまり病院にかかった時に全額自己負担)。
ところが、Implied Status 中であることを証明できれば、90日間の期限の延長が認められます(これまで同様、医療機関を無料で受診できます)!
アルバータヘルスケアに、この Implied Status の通知コピーを3人分郵送したところ、後日、無事に期限が延長された旨の通知が届きました。
健康保険証は、今までの保険証をそのまま使用できるとのことでした(期限が切れてるけど無視して大丈夫)。
あぁぁこっちも一安心!(;'∀')
さぁ次は一番大事な子供手当!!
行ってみよ~!(ドキドキ)
カナダ子供手当(CCB)➡ 延長され受給可能
やったあああああーーーーーーー!!!!!( ;∀;)
一時滞在者の皆さん、朗報です!!
多分これが一番気になりますよね!?(;´Д`)
というのも、医療保険については、州政府のページで Implied Status 中でも延長可能であることが通知されているので、手続きさえすれば大丈夫というのは分かっていたんです。
でもこの子供手当!!!
なめるように子供手当の色んなページを読みましたが、Implied Status 中の受給がどうなるかはどこにも記載がないのです。
更に一時滞在者にとって難関を極めるのが、この子供手当、
メールで問合せができません。。orz
問合せは、郵送&電話のみ!!
善良なる小市民に何たる塩対応・・(*´Д`)クゥゥ
郵送はともかく、
英語で電話をかけることのハードルの高さと恐怖
は、一時滞在者にとっては理解していただけると思います。
その電話も、繋がるならまだしも、いつかけても2時間待ち!!
繋がった試しがありません。
なので仕方なく、私達は自己判断で、
勝手に延長申請
しました・・(;´∀`)
例によって、移民局から発行された Implied Status の通知コピーに、「何卒よろしくお願いいたします・・」とものすごく丁寧なレターをつけて、CRA(カナダ子供手当を支給する機関)のオフィスに郵送しました。
そして待つこと1ヵ月半近く・・
何の通知もなかったので、「やはり駄目だったか・・。」と半ば諦めかけた頃、Implied Status 中の受給が決定してました!!!
これは、CRAの個人アカウントの、『今後の支払いスケジュール』にて確認が出来ました。
毎日毎日 CRAのMy Account にログインしては、1月までしか支払いスケジュールが載っていないのを見て肩を落としていたので、先日「支払いスケジュールが更新されてる!!」のを発見した時は、大ハッスルしてしまいました・・
でもとにかくこれで間違いありません。
カナダ子供手当(CCB)は、Implied Status 中もこれまでと同額が支給されます!!!
ちなみにこのデリケートな話題、英語で調べると、ちゃんと体験談というか一般市民の口コミ情報が結構出て来たのですが、それらの全てが、
Implied Status 中は子供手当が中断した(止められた)!!!(*`Д´ )ノ 激オコプンプン
というものでした。
もちろん、新しいビザが発行されてそれをCRAに通知すれば、引き続き支給はされます。
でも皆が皆、口を揃えて、Implied Status 中はもらえない!止められた!と言っていたので、私達も絶望的な気持ちになっていましたが、やはり自分で調べて思い切って行動することの大切さを、今回痛感しました。
おそらくですが、ネットで騒いでいた人たちは、Implied Status であることを通知しなかった(証明しなかった)んじゃないでしょうか・・
自分は新しいビザの申請したから大丈夫!とは思っていても、CRAに対して何の報告もしていなかったら、普通にビザが失効したままなのか、新しいビザの発行待ちである Implied Status の状態にあるのか、CRAには判別のしようがありません。
もちろん、Implied Status 中の子供手当は不要、ということであれば、後日新しいビザが発行された際にCRAにドキュメントを送れば、子供手当てが中断した時点まで遡って後日まとめて支給されるのだと思いますので、そこは各自の判断で良いと思います(この場合だと、CRAにコンタクトするのは一回で済みます)。
子供の現地校 ➡ そのまま通学可能
これは特に学校のオフィスに問い合わせたわけではないのですが、現地校の入学手続きの際、家族全員のビザを提示しているため、ビザの期限については先方は把握していると思います。
ただ、ビザが失効しても、「新しいドキュメント見せて下さい。」と言われることもなく、娘はそのまま現地校に通学できています。
もちろん、もし学校から書類を要求された場合は、移民局が発行したImplied Status の通知を提示すれば問題ないと思います。
(2021.1.28追記)
昨日、学校の事務スタッフより、「ビザが期限切れになったので、新しいビザを提出して下さい。」とメールで連絡がありました。
なのでビザの更新申請をした際のレシートと、Implied Status の通知をメールに添付して送りました。
後日、正式な通知が出たらそれを提出すれば大丈夫とのことでしたが、まさに本日、移民局からビザの更新許可が下りました。
ビザ自体は後日郵送されるとのことで、取りあえず移民局のビザ更新許可のレターをメールで学校に送りましたが、やはりビザの実物を受け取り次第、そちらを必ず提示して下さいとのことでした。
まとめ
以上、Implied Status 中の各種社会保障の取り扱いや手続きについて記載して来ましたが、これはあくまでも現時点での、私達が居住しているアルバータ州の情報です。
実際の手続きの際は、ご自分のお住まいの州の情報を必ず確認するようにして下さい。
私達の体験が少しでも皆さんが安心してカナダに滞在する一助になりましたら幸いです。